CCCが増田社長によるMBOで非上場化へ。DCF法の下限下回る買収価格に他の役員は「中立」と判断停止

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ところが、条件の妥当性などを検討する独立委員会が選任したアドバイザーによるDCF法による価格レンジは666~994円、会社自身が選定したアドバイザーによるそれは779~1050円だった。

当社は潜在的な力を出し切れていない、という評価である。取締役たるもの、株価が理論的な数値と離れていれば、それに近付くように努めるのが仕事だろう。3つの評価のうち、2つがレンジの下限に達していない以上、「趣旨には賛同するが、価格に不満があるため、株主には応募しないことを推奨する」というのが理屈ではないだろうか。膨大なプレスリリースをポンと出し、あとは各自で判断してください、では無責任である。

MBOが成功した場合、株式が非公開となるだけで、増田体制が変わるわけではない。オーナー社長の部下でしかない役員に、理を通せというのがそもそも無理ということだろうか。


《東洋経済・最新業績予想》
 (百万円)    売 上  営業利益   経常利益  当期利益
連本2010.03      189,299     12,841     13,337      9,424
連本2011.03予     175,000     15,400     16,200      9,500
連本2012.03予     180,000     16,200     17,200      9,700
連中2010.09       81,992      6,187      6,040      3,238
連中2011.09予      85,000      6,500      7,000      3,600
-----------------------------------------------------------
          1株益\    1株配\
連本2010.03         48.9        9.5 
連本2011.03予        50.4          5 
連本2012.03予        51.5          0 
連中2010.09         16.9          5 
連中2011.09予        19.1          0 

(写真は2004年 撮影:尾形文繁)

筒井 幹雄 東洋経済 記者

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つつい みきお / Mikio Tsutsui

『会社四季報』編集長などを経て、現職は編集委員。

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