「余計な一言」を言ってくるあの人が考えている事 ナジャが教える「負の感情」との付き合い方

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人の失敗も自分の失敗も、プライドを傷つけたり、自分が傷ついたりすることがあるかもしれないけど、素のままでいると大して傷つかないし、落ち込むこともない。むしろ笑いにできる。人の失敗って蜜の味って言うけど、案外自分の失敗もそうなのかもね。

子どもの頃から父親に怒られたことって一度もないの。物静かでおだやかな人だったから。そういうところ、父親に似たのかもしれないわね。

でも1回だけ、めっちゃキレたことがあるの、私。友だちのマグダレナさんとオーストラリアのゲイパレードに行ったとき、細かいことはあんまり覚えてないんやけど、なぜか20ドル札の取り合いになったの。引っ張り合いになって。もう頭にきて、グーでどついてやった。そしたら私の指が骨折したのよ(笑)。20ドル札の取り合いで骨折。もう痛いやら、腹立つやら、笑えるやら。

私、身体がデカいから強そうに見えるかもしれないけど、実はケンカってしたことないのよ。でも、マグダレナさんにだけは、なんかイラッとするときがあるのよね。たぶん距離が近いんやろうな。あー、思い出すだけでも、笑えるわ。

このマグダレナ事件も笑い合って仲直り。あとにも先にも、私が激怒したのはこのときだけ。マグダレナさんって今、広島に住んでるんだけど、大阪に来るとだいたい私のところに泊まるの。

で、「8時からごはんに行くで」って言ってるのに、出かける5分前くらいからシャワー浴びて準備し出すのよ。絶対に間に合うわけないやん! 何回注意しても毎回そうだから、「この人には何を言ってもしゃーないなあ」って思うねん。

怒るのもしんどいし、期待もしない。それが一番の解決策やと思う。

余計な一言を言われたら…

私がおしゃれなウィッグやアクセサリーをつけていたり、きらびやかなドレスを着ていると、いつも褒めてくれる人がいるの。それはうれしいんやけど、気になるのがいつもひと言多いってところ。

あるとき、私がお気に入りのドレスを着てたら、「めっちゃきれいなドレスやん。でも、丈があと10センチ長かったらもっとよかったのに」って言うの。新しいウィッグをつけてたら、「おしゃれなかつらね。でも、もう少し明るい色やったらもっとよかったのに」って。せっかく褒めてもらえていい気持ちになっていたのに、余計なひと言で台無しよ。

でも、疲れるから怒らないの。つねに「おっしゃるとおりです」と言って、同調するようにしてる。

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