「BEV専業メーカー宣言」でボルボはどうなる? ボルボ日本法人社長に聞いた国内戦略と課題
―これまでの「C40 Recharge」日本導入戦略について振り返ってほしい。
3つのステップを踏んできた。最初は(グローバルでのBEVシフト発表と連動した)2021年3月のプレローンチ(事前発表)だ。その時点では、まだ日本市場ではBEVシフトのトレンドがさほど強くなかったが、われわれはプレミアムBEV市場でリーダーになると申し上げた。
第2ステップは、2021年11月のサブスクリプションモデルの発表だ。他社との差別化を狙った。そして、第3ステップが2022年1月20日。C40 Rechargeをオンラインでオンセールとした。
(一連の流れは)予定通りで、計画は成功している。今後は(車両が導入されるタイミングで)ユーザー向けのテストドライブ(試乗)が増えていく。
―半導体不足の影響はどうか?
たしかに、グローバルでは大きな問題だが、(ボルボ・カーズ)本社は日本市場を重要視しており、今後の在庫確保に大きな影響はないと考えている。
―昨年11月導入のサブスクリプションモデルで実績がよかったと聞いた。具体的な内容を教えてほしい。
募集100台の6倍近い、575名の応募があった。このうちの70%以上の方が、ボルボ以外のブランドからの応募だ。(この方々は)日系のBEVや、他のヨーロッパ・プレミアム系PHEVの既ユーザーなので、ご自宅に充電機器をお持ちの方が多い。
(応募総数全体で)平均年齢は40代中盤であり、ボルボの既存顧客平均より約10歳若く、女性の比率は16%だった。
―日本でのサブスクリプションモデル導入に対して、発案当初から自信はあったか?
自信はあった。私自身、ロシア市場など、すでにグローバルで経験していたからだ。そのうえで、日本法人で十分に準備してきたが、個人的な予想を上回る結果となった。
―今後もサブスクリプションモデルを日本で強化するのか?
次の予定についは未定だ。まずは(C40 Rechargeの)第1弾の分をしっかりデリバリーしてから、次のステップを踏むことになるだろう。
ただし、BEVすべてをサブスクリプションモデルにするのではなく、1月20日のオンラインセールス開始時から、さまざまな方法を提示しており、あくまでもサブスクリプションは(ユーザーにとって)選択肢の1つであることを承知していただきたい。
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