初期費用は100円、北海道に吹いた「駅メモ!」旋風 熱量高い鉄道ファンが旧美唄鉄道に押しかけた

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淺川氏の今後の夢は、現在は廃駅である旧美唄鉄道の東明駅を駅メモのチェックポイントに設定してもらうことだ。

廃駅のチェックポイントについては、旭川市の旧神居古潭駅などがすでにあり、旧東明駅がチェックポイントになれば、美唄駅で下車をしてくれるプレーヤーが増えることも期待でき、美唄市の活性化に貢献できるのではないか」と期待を膨らませる。

鉄道ファンの熱量は半端ない

2021年の美唄イムラ生誕祭イベントをきっかけに今でも毎週のように協力隊事務所を訪問してくれている札幌在住の若い女性のプレーヤーがいるなど、「鉄道ファンの興味や関心、熱量の高さは、一般のゲームプレーヤーとはまた違うボリュームがある」と淺川氏。

また、「オタクカルチャーに対して世間からのマイナスイメージの目を感じているプレーヤーのみなさんから、地域おこし協力隊とはいえ『公』がソーシャルゲームのイベントを行ったことへの感謝のメッセージが寄せられた」ことも構想の実現に向けての背中を押す。

100円ショップで購入したスケッチブックから始まったファンイベントが街を越えて広がった。金はなくても知恵を出して、鉄道を上手に活用すれば、地域を大きく盛り上げることも不可能ではない。

櫛田 泉 経済ジャーナリスト

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くしだ・せん / Sen Kushida

くしだ・せん●1981年北海道生まれ。札幌光星高等学校、小樽商科大学商学部卒、同大学院商学研究科経営管理修士(MBA)コース修了。大手IT会社の新規事業開発部を経て、北海道岩内町のブランド茶漬け「伝統の漁師めし・岩内鰊和次郎」をプロデュース。現在、合同会社いわない前浜市場CEOを務める。BSフジサンデ―ドキュメンタリー「今こそ鉄路を活かせ!地方創生への再出発」番組監修。

 

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