ガスト、あえて「低価格品」の拡充に走る根本理由 食材高や人件費増の中、500円台の商品を増やす

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食材にも値上げの嵐が吹き荒れる中、あえて低価格品の強化を打ち出したガスト。はたして逆張りともとれる戦略は吉と出るのか。

ファミリーレストラン「ガスト」は、現在500~600円台のメニューを増やしている(記者撮影)

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3月下旬、ファミリーレストラン「ガスト」の都内店舗。1人客用のカウンター席に座り、備え付けのタブレット端末で料理を注文した。この席はリモートワークでの利用などを意識して、最近改装された店舗を中心に導入されている。

「青く光るトレーから料理をお取りくださいニャ。お待たせいたしました」

数分待つと、ネコの顔をあしらったフロアサービスロボットがかわいらしい声で料理を届けにきた。食後の会計はセルフレジで支払う。注文から会計までの間、スタッフとのやり取りはほとんどない。

ガストなどのブランドを約3100店運営し、年間で延べ4億人が来店するファミレス最大手のすかいらーくホールディングス(HD)。その事業が大きな転機を迎えようとしている。1つが、コロナ禍での非接触ニーズや人件費上昇などを背景としたデジタル化の推進だ。

それらに加えて、「ウィズコロナ、コロナ後における最大の経営戦略」(すかいらーくHDの谷真会長兼社長)と位置づけるのが、価格の見直しだ。

強気に出た価格戦略

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