
もりた・ちょうたろう 慶応義塾大学経済学部卒業。日興リサーチセンター、日興ソロモン・スミス・バーニー証券、ドイツ証券、バークレイズ証券を経て2013年8月から現職。日本国債市場での経験は通算で20年超。グローバルな経済、財政政策の分析などマクロ的アプローチに特色。(撮影:大澤 誠)
FRB(米連邦準備制度理事会)は次回3月のFOMC(米連邦公開市場委員会)で利上げ開始を決定する見通しである。このこと自体はすでに昨年末ごろから市場で確実視されていたが、初回利上げが0.5%になるとの思惑も一部に出ているほか、年内に何回の利上げが行われるかについて市場の見方が大きく割れている。
米国の大手金融機関のエコノミストによる利上げ予測は、1回を0.25%ずつと仮定して、3回0.75%から7回1.75%まで実に1%もの開きがある。市場の予測にこれほどの幅が生じているのは、12月のCPI(消費者物価指数)が前年比7%上昇と異例の高水準に達したことと1月のFOMCが大きなきっかけではあったが、おそらくそれだけではない。
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