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縮小する日銀のバランスシート 「コロナオペ」半年延長も、条件は修正

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きうち・たかひで 1987年から野村総合研究所所属。日本経済の分析、ドイツ、米国で欧米の経済分析を担当。2004年野村証券に転籍、07年経済調査部長兼チーフエコノミスト。12年7月から17年7月まで日本銀行政策委員会審議委員、この間独自の視点で提案を行う。17年7月から現職。(撮影:尾形文繁)

日本銀行は昨年末の金融政策決定会合で、2022年3月末に期限を迎えるコロナオペ(銀行への資金供給策)を、22年9月末まで半年間延長することを決めた。ただしオペの対象となる銀行のコロナ関連融資のうち、信用保証付き貸し出しの「制度融資分」については、これを利用するインセンティブをかなり低下させた。従来はプラス0.1%の付利と2倍のマクロ加算という強いインセンティブを付与していたが、これをプラス0%の付利、2倍ではなく貸出相当額のマクロ加算へとそれぞれ修正したのである。

この決定を受けて4月以降は、コロナオペ全体の利用額は顕著に減っていくだろう。その結果、日銀のマネタリーベース(日銀券発行高、貨幣流通高、日銀当座預金の合計額)は縮小傾向に転じると予想される。コロナ禍への緊急対策であるコロナオペをそのままの形で続けてバランスシートの肥大化を長引かせることは、さまざまな副作用を生みかねず妥当ではない。この点から、決定は評価できるものだ。

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