大手医療法人の最新決算を独自調査。売り上げ規模では徳洲会が突出している。
コロナウイルスの感染拡大があった中、2020年度の医療法人の決算はどのように変わったのか。東洋経済では、大手医療法人を対象に各自治体への情報公開請求などから220法人の最新決算データを収集した。
ここでは2022年1月時点で入手できた決算データを基に、売上高ランキングを作成した。民間病院を経営する医療法人の売上高は、そのほとんどが医療行為による収入である「本来業務事業収益」で占められている。
徳洲会に沖縄徳洲会も統合
ランキング1位は徳洲会。全国で71病院を運営する巨大グループで、売上高は3000億円を超えており、220法人のランキングの中でも突出して大きい。徳洲会グループは近年、グループ内再編を進めて法人を統合してきた。2021年には1位の徳洲会に2位の沖縄徳洲会が統合した。2022年2月には、同グループの埼玉医療生活協同組合が統合した。
この結果、かつて21法人あった医療法人が1つになり、資金や人の流れが一元管理される。徳洲会の安富祖久明理事長は、「以前は病院を新たに作ることに地域の医師会が反発し、埼玉医療生活協同組合は病院名に『徳洲会』という名前が使えなかった。しかし、今はそうした反発はなくなってきた。売却や譲渡の話は定期的に来るため、今後も地域のニーズがあればM&Aを進めていく」とさらなる拡大にも意欲的だ。
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