コロナは医療法人にどのような影響を与えたのか。大手医療法人の最新決算を独自調査した。
「コロナが終わった後、患者さんが戻ってくるかどうか不安だ」
都内で民間病院を運営する理事長はそう口にする。この病院ではコロナ患者を受け入れるため、通常の受診を制限してきた。コロナ後に不安を抱くのは、「一度、ほかの病院に行ってしまった患者が、戻ってくるとは限らない」という懸念からだ。
クラスターの影響で医療収益に打撃
長引くコロナ禍で病院の経営状況はどのように変わったのか。東洋経済は、自治体への情報公開請求などから200を超える全国の大手医療法人の最新決算を集めた(医療法人トップ220「売上高ランキング」はこちら)。
ここでは、2020年度と2019年度の売上高(本来業務事業収益と附帯業務事業収益の合計)を比べ、そのマイナス幅(減収率)が大きい順にならべた。
2022年1月までに入手できた220の医療法人の最新決算のうち、減収となった法人は100あった。減収幅の大きい医療法人にその要因を尋ねると、クラスターなど院内感染が起きた病院が少なくなかった。コロナ禍で医療体制を維持するために、きわめて難しい対応を迫られた1年だったといえる。
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