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「京都府域の観光政策、DMOの課題」 「「人材枯渇社会」がやってくる」 ほか

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有力機関による調査・研究リポートからビジネスに役立つ逸品をえりすぐり、そのエッセンスを紹介。

京都府域の観光政策、DMOの課題

── 京都市から府域への誘客と欧米豪のシェア拡大を

・アジア太平洋研究所(APIR)「DMOのインバウンド誘客の取組とその効果―マーケティング・マネジメントエリアに着目した分析: 京都府の事例から―」(2022年1月7日)
・APIR 研究統括兼数量経済分析センター長 稲田義久、同研究員 古山健大・野村亮輔
日本三景の1つとされる天橋立は、京都府北部の「海の京都」に含まれる(PIXTA)

コロナ禍以前、2012年以降に急増した訪日外客によるインバウンド消費は停滞する日本経済を下支えしてきた。インバウンド戦略の重要ポイントの1つである「広域・周遊化」を促進するうえで、観光地域づくり法人(DMO)の役割は重要だ。本リポートは京都府の3つの地域連携DMOと京都市を例にして、マーケティング・マネジメントエリア別にその取り組みと成果を分析している。

DMOとは14年に閣議決定された「まち・ひと・しごと創生総合戦略」の一環として観光庁が登録を公募した官民一体型を特徴とする法人である。広域連携、地域連携、地域の3種類があり、これまでに全国で213の法人が登録されている。

京都府の観光政策の課題は、京都市から府域への外国人観光客の誘客である。京都府は府域25市町村を「海の京都」「森の京都」「お茶の京都」「竹の里・乙訓」のエリアに分け、京都市と連携する「もうひとつの京都」として観光振興に取り組んでいる。その一環で「海の京都」「森の京都」「お茶の京都」の地域連携DMOを設立した。

「海の京都」は京丹後、天橋立、伊根などを中心とする北部地域、「森の京都」は美山が連なる亀岡、京丹波、福知山などの中部地域、「お茶の京都」は銘茶の産地として知られる宇治を中心とする南部地域である。

海の京都DMOは欧州の旅行会社2社とパートナーシップ協定を結び、情報収集やマーケティング、情報発信や商談会の開催などインバウンド誘客に戦略的に取り組んできた。森の京都DMOは域内の南丹市美山町が21年12月に国連世界観光機関から「ベスト・ツーリズム・ビレッジ」に選定され、世界的な認知度の向上が期待されている。また、京都市と近接するお茶の京都DMOは京都市を訪れている国内外の観光客をターゲットとして、交通事業者と連携した取り組みを進めている。

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