日米のファンにとって、記録にも記憶にも残る大谷翔平の2021年が幕を閉じた。約100年前のベーブ・ルース以来となる投打の二刀流でシーズンを通して大車輪の活躍。オールスターゲームにも史上初めて投手と野手の両方で選出され、ホームラン王争いを繰り広げて、今年のメジャーリーグの話題を席巻した。
分業制が進み、選手層も厚い現代野球では不可能といわれていただけに、二刀流だけを見ればルースを超えたといえる。満票でのMVP(最優秀選手)を含めて数々の賞を受賞したが、現地の野球関係者で驚いた者は、ほぼいない。「どれだけの偉業かを考えれば当然」という反応だった。
「メジャー史上でも最高のシーズンの1つだった」と野球専門誌ベースボール・アメリカのカイル・グレーザー記者は言う。「ベーブ・ルースも含めて、投打の両方でこんなに活躍した選手はいないのだから。一生に一度見られるかどうかのシーズンだった」。
米国の専門家が重視する指標を見ると、大谷のすごさがわかる。打率よりも選手の打撃力を正確に反映する出塁率と長打率を足し合わせたOPSでは、メジャー5位の.965を記録。つまり、強打者ぞろいのメジャーで5指に入るバッターだということだ。
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