世界中で電池工場の大型投資が相次いで打ち出されている。今後の競争で何がカギを握るのか。
――2021年6月にフランス、7月にイギリス、そして8月に茨城県に車載電池工場の建設を発表するなど、まさに投資ラッシュです。
EV向け電池は2030年に生産量が世界で2000ギガワット時(GWh)を超えるとの予測もある。われわれとしては少なくとも200Gwh(現在は27.5GWh)を目標としたい。
この1年で市場の伸びが相当クリアになったと思う。アグレッシブな目標だが、それでも(拠点増設後の)シェアは10%だ。今回の日英仏の3拠点に加えて、中国の内モンゴルで商用車向けと定置向け電池の工場建設を決めており、2022年以降に稼働する。競争環境は厳しくても、投資は積極的に進めていく。
――日欧中で工場を建設する一方で、アメリカは米中デカップリングの影響が懸念されます。AESCは中国のエンビジョングループ傘下なので、テネシー州にある生産拠点の拡大投資などはやりにくいのでは。
確かに地政学的な問題はある。親会社が中国なので悩んでいるところもある。ただ、アメリカでも(事業拡大は)検討しているし、積極的にやりたいと思っている。
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