総選挙で唯一の大勝を果たした日本維新の会。政党政治の一極を担っていけるのか。
衆議院選挙は全体として「勝者なき総選挙」に終わった感がある。解散時の議席と比べて、自民党は15減、立憲民主党は13減、公明党と国民民主党は3増、共産党は2減で、国民は政権選択選挙で現状維持を選択したと映る。
唯一の例外は30増の41議席を獲得した日本維新の会だ。躍進の原因について、維新の浅田均政務調査会長はインタビューで、「党代表の松井一郎大阪市長と吉村洋文大阪府知事のコロナ対応も大きかったと思いますが、結党以来、有権者の1票で大阪が変わるという実感を持つ人たちが増えた。その大阪効果が隣接地域に徐々に浸透していって、評価を得た部分が大きいのでは」と語った。
ほかにも新登場の岸田文雄首相が唱える分配重視の「新しい資本主義」に背を向ける自民党支持層や、共産党との共闘路線を選んだ立憲民主党に反発する野党支持の保守層の票が維新に流れたという相対的要因も無視できない。
維新は15勝0敗の大阪を含め選挙区で16、比例代表は北海道以外の10ブロックで議席を得た。2010年4月に大阪発の新型地域政党として出発して11年余、浮沈を経て、本格的国政政党への足がかりを築いたようだ。
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