「岸田外交」で存在感を高めたい官邸だが、訪米には難題も。安倍氏の影響力にも注目。
岸田文雄首相の訪米日程がなかなか決まらない。
英国北部グラスゴーで国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)首脳級会合が開催された。ゼロ泊2日の強行日程で出席した岸田首相は11月2日午前(現地時間)、その合間にジョー・バイデン米大統領とわずか8分間の立ち話を行った。両首脳はその場で、じっくりと話ができる会談の場を設けることで一致し、年内を含めてできるだけ早く実現することで合意した。その後、日米外交当局間、そして内閣官房国家安全保障局(NSS)と米国家安全保障会議(NSC)との間で日程調整が進められてきた。
しかし、バイデン政権が直面する国内情勢は極めて厳しい。11月15日にリモート形式で行われ、3時間半に及んだバイデン氏と習近平国家主席の米中首脳会談を別にすると、外交案件に目を向ける余裕すらない。
バイデン政権にとって喫緊の課題は、「政府債務上限」問題である。米議会は10月、政府が国債を発行できる上限を4800億ドル(約55兆円)まで引き上げる法案を可決し、12月3日までの必要な資金を調達できるようになった。
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