世界で追い風生かせぬ日本 お手本は仏LVMHの経営
──コロナ禍で、余暇はネットで動画を視聴する、ゲームをして過ごす、という人が増えました。
ライブや劇場公演、映画といったリアルなエンタメの営業が制限される中、家で時間を潰せるものとして、半ば強制的にデジタルエンタメへのシフトが起きました。エンタメのデジタルシフトにはあと5年はかかるとみていましたが、楳図かずおの『漂流教室』さながら、突然5年後にタイムスリップしたかのようです。米国のデータですが、コロナ禍前後で人々のゲームのプレー時間は3割増え、動画配信などのビデオ視聴には週平均20時間も費やされています。
──日本ではアニメ『鬼滅の刃』がヒットし、会社の上司や政治家までもがキャラクターのセリフを引用するまでの社会現象に。
こうしたメガヒットが登場するのは人々の精神が普通ではないとき。例えば、オウム真理教の地下鉄サリン事件の年に『新世紀エヴァンゲリオン』が生まれました。『鬼滅』は19年にテレビ放映された時点でもヒットはしていたが、20年にメガヒット化したのはコロナ下の人々がほかに代替の利かないエンタメとして押し上げたからだとしか考えられない。
この記事は会員限定です。登録すると続きをお読み頂けます。
東洋経済ID 会員特典
東洋経済IDにご登録いただくと、無料会員限定記事を閲覧できるほか、記事のブックマークや著者フォロー機能、キャンペーン応募などの会員限定機能や特典をご利用いただけます。
東洋経済IDについての詳細はこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら