報われなかった平成世代 重荷背負わない次世代に希望
──米シティバンクはまさに黒船。
金融業のグローバルスタンダード、「刑務所にぶち込まれさえしなければ何をしてもいい、だまされたほうがマヌケ」を、持ち込んだのがシティ。生き馬の目を抜く国際石油業界でもまれた八城政基さんが在日代表に就いた平成元年から積極的な営業戦略を採りました。
1998年夏、シティの店の前に行列ができた。理由は「外貨預金金利最大2%上乗せキャンペーン」です。気になって他行の金利を調べたら、通常のシティの金利は驚くほど低く、2%上乗せで他行並み。護送船団方式で銀行は何でも横並びと思っていた日本人の常識をシティは逆手に取ったのです。ピーク時の預金残高は4兆円で、ほとんどが、手数料が高く預金保険料も不要な外貨預金だからぬれ手に粟(あわ)。そうしたからくりを書いた本を出して、身構えていたら、シティから破格の謝礼の講演依頼が来ました。怖いでしょ(笑)。
──(笑)次はグローバルスタンダードを学んだ日本の金融機関の番。
この記事は会員限定です。登録すると続きをお読み頂けます。
東洋経済ID 会員特典
東洋経済IDにご登録いただくと、無料会員限定記事を閲覧できるほか、記事のブックマークや著者フォロー機能、キャンペーン応募などの会員限定機能や特典をご利用いただけます。
東洋経済IDについての詳細はこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら