最低賃金引き上げ、これまでの歴史と課題 近年の引き上げ幅は20円以上に

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毎年恒例の最低賃金をめぐる議論が今年もスタートした。菅政権は「早期に1000円」の目標を掲げており、今年の議論の成り行きが注目される。

6月22日、2021年度の最低賃金の引き上げ幅を議論する中央最低賃金審議会(写真:時事)

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「令和3年度地域別最低賃金額改定の目安について、『骨太方針2021』と成長戦略実行計画に配意した、貴会の調査審議を求める」

6月22日、厚生労働相の諮問機関である中央最低賃金審議会で、毎年恒例の最低賃金の議論がスタートした。東洋経済では最低賃金の引き上げについてどう思うか、識者3人にインタビューした。

見送りから一転、「1000円」が目標に

2012年以降、8年連続で最低賃金は大幅に引き上げられてきたが、コロナ禍の2020年は「目安」と呼ばれる引き上げ額の提示が見送られる異例の事態となった。

2021年はそうした状況が一転しそうだ。冒頭の通り、菅義偉政権は6月18日に公表した「経済財政運営と改革の基本方針2021」(骨太方針2021)の中で、「より早期に全国加重平均1000円とすることを目指す」と明記。引き上げを見送った2020年から方針を一転させ、年率3%程度の高い伸びへ復帰させる方針だ。

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