最低賃金をめぐる議論が今年もスタート。菅政権が掲げる「早期の1000円」に向けた課題は何なのか。
「最低賃金以外の待遇改善策も考えて」
筑波山江戸屋代表取締役/吉岡鞠子
最低賃金の引き上げばかりが従業員の待遇改善策として取り上げられるのは、中小企業の経営者としては「正直厳しいな」というのが素直な気持ちです。
筑波山江戸屋には従業員に対するいろんな手当てがあります。例えば、旅館業という特性を生かして、知り合いの宿に研修として泊まることができたりします。四季折々の豊かな自然や伝統的な神社、お寺といった地域の環境を含め、ここで働いているから得られるメリットは小さくないと思います。
大切なのは、楽しく働けることではないでしょうか。私がここに嫁いできたころは、誰も新入りに仕事を教えず、「苦労しないと駄目だ。人を見て学べ、仕事とはつらいものだ」と言われました。今はまったく違います。そういう職場環境を変えてきたという自負はあります。
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