シリーズ作品でヒットを連発。書籍以外への収益源多様化も奏功。
小説や漫画のウェブ投稿コンテンツを出版物として販売する、アルファポリスの業績が上昇基調だ。2月に発表した2020年4〜12月期(第3四半期)の売上高は57億2300万円(前年同期比43.8%増)、営業利益は15億9500万円(同51.5%増)と過去最高を更新。第3四半期時点ですでに前期の通期売上高を超えた。21年3月期の通期営業利益は前期比43.8%増の21億円を見込む。
紙の書籍、雑誌ともに前年割れが常態化している出版業界だが、20年は新型コロナ禍による巣ごもり特需や『鬼滅の刃』のメガヒットもあり、紙と電子を合わせた出版物推定販売金額は前年比4.8%増の1兆6168億円に上昇。紙は前年比1%減とほぼ横ばいだったが、電子が28%増と伸長した。中でも右肩上がりを続けるのが電子コミック。同販売金額が前年比31%増の3240億円となり、出版業界を下支えした(全国出版協会・出版科学研究所調べ)。
漫画が7割増収で牽引
そうした中、業績を伸ばしているのが、アルファポリスだ。自社での企画・編集本も手がけるが、事業の柱は自社運営投稿サイトに応募した作品の書籍化。書き手はアルファポリスのサイトに小説や漫画を投稿する。ジャンルごとに投稿新人賞を設け、その受賞作からも書籍化。小説を漫画化したりテレビアニメ化したりして、収益源を広げた。
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