マンダムが「オヤジの肌ケア」市場を狙う事情 コロナで外出自粛、得意のスタイリングが苦戦

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目の下のくまなどを隠すコンシーラーの使い方を実演するマンダムの倉石昇部長(撮影:風間仁一郎)

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「ウチの商品はヒットしない」「どこにニーズがあるのかわからない――」。正解のないマーケティングにおいて、最大の教科書である「実例」の記事を集めた短期連載「東洋経済ダイジェスト 実践マーケティング」
リサーチ結果を基にニーズを掘り当てようとする動向に着目し、2020年11月20日に公開したこの記事を再録する(情報は公開時点のもの)。

コロナ禍を受けた在宅勤務により一気に普及したオンライン会議。画面に映し出された自分の顔を見て、「シワやシミが増えたな」と老いを感じる中年男性は少なくないのではないだろうか。

「ウェブ会議でどこを一番見るか」という質問を化粧品会社のマンダムが40代男性にしたところ、約5人に1人が「自分の顔」と回答した。そしてその半分以上が「自分の顔が老けていると感じた」と答えた。

日本初の男性向けシワ改善商品

「在宅勤務で『老け』に気づくきっかけがある」と、同社ブランドマーケティング二部の倉石昇部長は指摘する。毎日歯磨きなどで鏡を見るときは「キメ顔」をしているが、ウェブミーティングでは自然体のときも多い。その顔がふと目に入った際に、自分の老いを実感したり、画面が暗いことでシミに気づいたりすることが多いという。

マンダムはミドル男性向けのスキンケアブランド「ルシード」から、シワ改善クリームを2020年8月に発売した。ナイアシンアミドという成分が配合されており、ほうれい線や目じりのシワを改善し目立ちにくくしてくれる。男性向けのシワ改善商品は日本初となる。

また、シミや目の下のくまなどを隠すコンシーラーや、肌色を明るく見せるローションも同時に売り出した。

「家で過ごす時間が増え、今までチャレンジしなかったことをしてみよう」(マンダムの西村健常務執行役員)と、スキンケアに男性が向き合いつつあるという。

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