「コウペンちゃん」ほめてほしい現代人に刺さる 自分を肯定してもらいたいから、圧倒的共感

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20~30代のOLがファンの中心だが、主婦層も多い。るるてあさんに「子どもへの接し方が変わった。今までは叱ってばかりだったが、何かできたら褒めてあげられるようになった」という声も寄せられた ©るるてあ

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「ウチの商品はヒットしない」「どこにニーズがあるのかわからない――」。正解のないマーケティングにおいて、最大の教科書である「実例」の記事を集めた短期連載「東洋経済ダイジェスト 実践マーケティング」
多くの人々の共感を集めたプロセスに着目し、2020年4月17日に公開したこの記事を再録する(情報は公開時点のもの)。

「出勤してえらい!」―――。このシンプルな言葉に、共感を覚えるだろうか。それとも、当然のことと考えるだろうか。この一言からすべてが始まり、SNSを発端として、根強い人気を獲得したキャラクターがいる。コウテイペンギンの赤ちゃん「コウペンちゃん」だ。

コウペンちゃんは「布団の中から出てえらい!」「ごはんたべたの?えらい!!」「今日一番がんばったのはあなたです!」など、日々のささいなことを応援し、肯定してくれるキャラクター。作者であるイラストレーター、るるてあさんのフォロワー数(ツイッター)は33.5万人。原画展やイベント、期間限定カフェ、グッズを扱う量販店、専門ショップには多くのファンが押しかける。

特徴的なのは企業からの人気も非常に高いことだ。つねに多数のラブコールが寄せられており、ローソンやカルピス、日清食品のカップラーメン、岩下の新生姜、LINEモバイルなど、多数のコラボをこなしてきた。現在はモスバーガーなどとコラボ中だ。なぜコウペンちゃんは現代人の心に刺さるキャラクターになったのだろうか。

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