物言う株主に怯えるゼネコン 村上ファンドがやってきた

拡大
縮小

アクティビストが大手・中堅ゼネコン株を買い増している。その狙いとは。

(撮影:尾形文繁)

物言う株主(アクティビスト)として知られた村上世彰氏の流れをくむ村上系ファンド。彼らが大手・中堅ゼネコンの株式を次々と買い増していることが明らかになった。

大量保有報告書によると、村上系ファンドはシティインデックスイレブンスやオフィスサポートといった会社を通じて、中堅ゼネコン・大豊建設の株を22.52%(2020年11月25日時点、以下同)、準大手ゼネコン・西松建設の株を8.44%、海上土木に強い東亜建設工業の株を7.64%保有していることがわかっている。

ファンド関係者ヘの取材で判明したのは、大手ゼネコンの前田建設工業への出資だ。同社は20年、グループ会社の前田道路に敵対的株式公開買い付け(TOB)を仕掛け、前田道路を子会社化。村上系ファンドが前田建設株を1%程度保有しているという。「大豊建設株買い増しの状況をみると、村上ファンドの前田建設株保有比率もいずれ5%を超えてくるだろう」とみられている。

関連記事
トピックボードAD
連載一覧
連載一覧はこちら
トレンドライブラリーAD
人気の動画
日本製鉄、あえて「高炉の新設」を選択した事情
日本製鉄、あえて「高炉の新設」を選択した事情
パチンコ業界で「キャッシュレス」進まぬ複雑背景
パチンコ業界で「キャッシュレス」進まぬ複雑背景
ヤマト、EC宅配増でも連続減益の悩ましい事情
ヤマト、EC宅配増でも連続減益の悩ましい事情
半導体需給に変調の兆し、歴史的な逼迫は終焉?
半導体需給に変調の兆し、歴史的な逼迫は終焉?
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT
有料会員登録のご案内