三井不動産が東京ドームにTOB ファンドとのすれ違い生んだ規制の壁突破へ
東京ドーム側も賛同、水道橋再開発の足かせだった規制の突破を狙う。
三井不動産は11月27日、東京ドームにTOB(株式公開買い付け)を行い、完全子会社化すると発表した。東京ドーム側も賛同し、同月30日からの買い付け規模は、約1205億円となる見込みだ。
東京ドームは、コロナ禍でプロ野球などイベントの開催延期や中止が相次いだほか、物販やホテルの売り上げが落ち込み、2020年2~7月期は98億円の純損失を計上していた。
ただ、業績不振以上に同社の経営陣を悩ませてきたのが、香港の投資ファンドであるオアシス・マネジメントによる圧力だった。
オアシスはアクティビスト(物言う株主)として知られる。東京ドームには18年から出資し、19年から経営改善策の提案を重ねてきた。オアシスの設立者兼CIO(最高投資責任者)であるセス・フィッシャー氏は「手紙などでの連絡は1年以上前から行ってきた。最初は会うこと自体拒否され、電話もそちらからしないでくれなどと言われていた。しかし、アクションやフォローアップはなかった」と明かす。
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