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北朝鮮の強力な防疫態勢は本物か 「感染者ゼロ」と主張

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北朝鮮でもほとんどの国民がマスクを着用(AFP/アフロ)

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「新型コロナウイルスの感染者は、いまだに発生していない」。北朝鮮の呉椿福(オチュンボク)・保健相は、4月12日に開催された最高人民会議(日本の国会に相当する)でこう断言した。「感染者は1人もいない」というのは、北朝鮮の一貫した立場だ。

新型コロナの世界的な感染拡大が止まらない中、北朝鮮のこの主張にどこまで信憑性があるのだろうか。北朝鮮メディアの報道を見ると、連日のように強力な防疫事業を紹介している。そのため、一部には「感染者ゼロ」は事実に近いという見方がある。金正恩(キムジョンウン)・朝鮮労働党委員長の上意下達によって強制的な政策が実行しやすいことを考慮に入れてのことだ。

しかし、「感染者はいる」との見方が大勢のようだ。在韓米軍のロバート・エイブラムス司令官は「ゼロという主張は不可能」と主張している。「感染による死亡者は100人以上」「全国各地に感染者が存在している」といった報道さえある。

北朝鮮は感染源となった中国と長い国境を接している。核開発問題による国連の経済制裁が続く中、貿易をはじめ外部世界との交流は隣国・中国が大部分を占めている。そのような交流を通じ、新型コロナウイルスが入り込む余地は十分にあったと考えられる。

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