有料会員限定

下請けは塗炭の苦しみ 自動車産業を支える中小企業の戦い

✎ 1〜 ✎ 3 ✎ 4 ✎ 5 ✎ 最新
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

有料会員限定記事の印刷ページの表示は、有料会員登録が必要です。

はこちら

はこちら

縮小

リーマンショックで変革した企業にも、コロナは容赦なく襲いかかる。

自動車部品の金型製造を手がける愛知県安城市の東南精機。リーマンショックを契機に多角化し、4月中は工場もフル稼働。しかし、その先は見通せない(撮影:関口威人)

特集「コロナ大恐慌」の他の記事を読む

トヨタ自動車のおひざ元である愛知県は4月10日、県独自の緊急事態宣言を出した。国の緊急事態宣言に愛知県が含まれなかったのは、感染拡大が比較的緩かったという事実があるが、それだけではないだろう。日本一の製造業集積を誇る地域だけに、経済へ与える影響は極めて大きい。そうした配慮も、政府判断の背景にあったのではないだろうか。

トヨタ系の下請けは2008年のリーマンショックを機に淘汰され、生き残った企業は経営体力の強化や多角化を進めてきた。だが、コロナショックはそうして築いた防波堤をも突き崩す衝撃波となりそうだ。

愛知県は今回の中小企業支援策として、売り上げが前年比20%以上減少した企業に最大8000万円を融資するセーフティネット保証4号、業種指定はあるが前年比5%の売り上げ減でも認定されるセーフティネット保証5号の適用をはじめ、東日本大震災以来となる最大5000万円の運転資金を無担保で貸し付ける緊急つなぎ資金などの融資制度を創設。緊急事態宣言ではさらなる制度の強化、拡充を打ち出した。

関連記事
トピックボードAD