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今もなお進化し続ける、お尻を洗う独自の技術 ウォシュレット39年のTOTO

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最新モデル「ネオレストNX」のウォシュレット部を製造するTOTOウォシュレットテクノ(撮影:山根一眞)
温水洗浄便座が登場しておよそ40年、排便後にこれでお尻を洗わないと気持ち悪いという人が大半となった。その温水洗浄便座をTOTOが発売したのは、巨人軍の王貞治選手が850本目のホームラン記録を出したのと同じ1980年6月だった。それから38年と8カ月、2019年3月に「ウォシュレット」は累計出荷台数5000万台を突破した。5000万台達成は、どんな技術力で手にしたのか。北九州市にあるTOTO本社を訪ね、その技術開発の歩みをウォシュレット生産本部本部長の堀本幹夫さんに聞いた。

山根 累計出荷台数が5000万台に達したという発表を読んで驚きました。

ウォシュレット生産本部長、堀本幹夫さん。1965年生まれ。大阪大学基礎工学部卒業(撮影:山根一眞)

堀本 TOTOの登録商標、ウォシュレットの最初の商品の発売から39年になりますが、当初は、そのよさを理解していただくのに苦労しました。

山根 「おしりだって、洗ってほしい。」というテレビCMをよく覚えています。

堀本 82年、コピーライター・仲畑貴志さんのコピーで一気に認知が拡大し、現在では家庭での温水洗浄便座の普及率は80%になりました。

山根 5000万台は世界中で売れてきたからですか。

堀本 いや、中心は日本市場です。販売の多くが日本で、とりわけ住宅での交換需要が多いです。

山根 「交換」ということは、一定の製品寿命があるということ?

堀本 ウォシュレットは温水洗浄機能を持つ「便座」のことで、これを陶器製の「便器」と合体させています。陶器製の便器と違い、「ウォシュレット」はマイコンや電子部品、配管や電磁弁などからなる電気製品なので、それなりの製品寿命はあります。

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