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門司港にクリーンルーム、レトロ倉庫群が先進工場に キャリムエンジニアリングの新ビジネスモデル

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建設中のクリーンルーム。左・正堺二郎副社長、右・九州支店門司事業所・C-MUT事業所の山本眞司所長(撮影:山根一眞)

北九州市門司区は明治期以降のレトロな建物が並ぶ人気の観光スポットだ。国の重要文化財でもあるJR九州の門司港駅の駅舎は1914年に竣工、「足を延ばして訪れて見たい駅」ランキングの1位となったこともある。北九州市は、1901年(明治34年)の官営八幡製鉄所(現・日本製鉄)の操業開始以降、京浜、中京、阪神と並ぶ4大工業地帯の1つ、北九州工業地帯の中心となった。

これらレトロ倉庫の内部がクリーンルーム(撮影:山根一眞)

その中で大きな使命を担ってきたのが門司港だ。その一部、田野浦港にレトロな倉庫が並んでいる。かつての門司政府倉庫(食糧倉庫)だ。その古びた倉庫群が今、外観からは想像もできない「最先端の工場」に生まれ変わっていた。セキュリティーシステムでガードされた倉庫の内部は精密機械工場並みのクリーンルームで、建設中のものを含めて全体の広さは1万平方メートルに及ぶという。今回、その一部を特別に見ることができた。

門司港にこれらの施設を持つのはキャリムエンジニアリング株式会社(本社・東京都江東区新木場、1979年設立、現地法人を含め総社員数544名)。草野勝晴社長が一代で築いた精密機械の輸送企業で、この15年間に大きく成長、売上高は約155億円(2018年度)だ。既存の輸送事業とは大きく異なる新ビジネスモデルを構築しているというが、それはどんなものなのか。副社長の正堺(しょうさかい)二郎さんと九州支店門司事業所・C-MUT事業所の所長、山本眞司さんを門司港に訪ねた。

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