厳しいセキュリティーが求められる時代を迎え、生体認証、とりわけ顔認証技術の進化が著しい。中でも、世界各地の空港に採用されるなど、NEC(本社・東京都港区)の技術力が抜きんでている。折しも10月3日、NECは「世界の顔認証技術で1位を獲得した」と発表した。その顔認証技術はどのように開発されたのか。JR東日本・東急線の武蔵小杉駅に近い同社の玉川事業場(川崎市中原区)に、顔認証技術開発の牽引役で、2019年、史上最年少でNECフェローに就任した今岡仁さんを訪ね、じっくりと話を聞くことができた。
山根 顔認証技術で1位を獲得したそうですね。
今岡 今回は5回目の第1位獲得なんですよ。この評価は、米国国立標準技術研究所という世界的権威のある機関が行った「最新の顔認証技術のベンチマークテスト」によるものなんです。1200万人分の静止画の認証エラー率が0.5%で、これは他社を大きく引き離すという性能評価をいただきました。同研究所は17年に動画の顔認証ベンチマークテストを行っていますが、NECはそれも1位でした。
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