「クルマづくりを、骨格からすべてやり直す」
今回は、トヨタ自動車によるマツダの“発見”物語である。それは、日本のモノづくりを根底から変えるドラマの始まりであった。
私は、トヨタのある役員から、次のような言葉を何度聞かされたかわからない。
「マツダに比べると、うちは緩い。このままではトヨタは危ない」
猛烈な危機感だった。「王者」の余裕は見られなかった。
「もはや、ちょっといじって変わるレベルではなく、大きく、骨格からすべてやり直す必要がある」
と、豊田章男も語っている。
トヨタは、リーマンショック後、クルマづくりの思想を抜本的に見直す「TNGA(トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー)」に踏み切った。
トヨタの「TNGA」に匹敵するのは、マツダの次世代技術である「SKYACTIV(スカイアクティブ)技術」だ。
【SKYACTIV技術】2010年に発表された、マツダの革新的次世代技術の総称。クルマの基本性能であるベース技術を徹底的に改良し、「走る歓び」と「優れた環境・安全性能」の高次元での両立を目指した。
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