後発医薬品のことを俗に「ジェネリック」といい、先発医薬品と同じ有効成分を用い、効果と安全性がほぼ同等であると認められた医療用医薬品のことを指す。先発医薬品が10年から20年の開発期間を経て数百億円の投資が必要なのに対して、ジェネリックは数年の期間で極めて少額の投資で開発が可能なために、新薬の特許期間が切れるとぞろぞろ出てくることから「ゾロ薬」と呼ばれることもある。
ジェネリックの使用率を国が高めようとしているのには、理由がある。ジェネリックは先発医薬品の半分程度の価格のため、患者負担を軽減できるうえ、医療保険財政の負担を減らせるからだ。先進国では米国のように、ジェネリックの数量ベースの使用率が90%を超える国もある。対して日本の使用率は、2000年代の30%から大幅に上昇しているものの、厚生労働省によると17年3月時点の使用率は全国平均で68.6%にとどまる。そうした中、日本政府はジェネリックの使用率を20年9月には80%まで引き上げる考えだ。
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