2019年10月、大きな試練が外食業界を待ち受けている。10%への消費税率引き上げと軽減税率の導入だ。
低所得者への配慮の観点から飲食料品の消費税率が8%に据え置かれる一方、外食や酒類は10%に引き上げられる。ある外食チェーン関係者は「今でもコンビニに客を奪われているのに、それがさらに進むのは避けられない」と危機感を示す。コンビニエンスストアやスーパーなどで買って家庭や職場で食べる中食の市場はここ10年で3割近い成長を見せたが、外食の伸びは緩慢だ。

消費増税により飲食店では、店内飲食であれば税率10%、持ち帰りや宅配であれば8%となる。同じ商品でも食べる場所によって税率が変わるため、本体価格を同一にするか、税込み価格を同一にするかという問題が生じる。持ち帰りについては「包材代」の名目で2%上乗せし、実際に支払う金額である税込み価格を店内飲食と統一する会社が多いようだ。ただ、「自社が基準になりたくない」との思惑から、各社は対応方針をまだ明確にしていない。
また、持ち帰りが増えると包材代の負担や、それを運ぶための物流費も増える。店内の置き場所の確保も課題となる。接客時の混乱を不安視する声も多い。フードコートなどで(税率の低い)持ち帰りで注文した客が、テーブルに座って飲食することもありうる。「クレームの原因になりそうだ。面倒な接客が嫌われ、人手を集めることもこれまで以上に難しくなる」と関係者は口をそろえる。
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