高まる健康志向を受け“体によさそう”な商品の開発を急ぐメーカー。過熱する市場の実態とは。
健康食品という名前は、“食べるだけで健康になれる”というイメージを抱かせる。だが、メーカーの宣伝文句を鵜呑みにして何も考えず摂取している人は、今すぐにその習慣を見直したほうがいいだろう。期待する効果が得られないどころか、健康を害するおそれすらあるからだ。
まずは健康食品・サプリメント市場の概要を把握しておきたい。
一般的に健康食品は、「健康の保持・増進に資する食品として販売されるもの」を指す。その中で「特定の成分が濃縮された錠剤やカプセル形態の商品」をサプリメントと呼んでいる。
ドラッグストアや新聞広告では、サントリーウエルネスの「セサミン」やディーエイチシー(DHC)の「マルチビタミン」、ファンケルの「えんきん」など大手企業の商品をよく見かける。この3社の健康食品の売上高はそれぞれ750億円、481億円、339億円で、トップ3の常連だ。
ほかにも「ケール青汁」のキューサイや「酵素分解ローヤルゼリー」の山田養蜂場、「グルコサミン+コンドロイチン」の世田谷自然食品など、地上波のCMでおなじみの企業は、いずれも売上高100億円以上。ただ、日本通信販売協会の調査によれば、サプリを扱う146社のうち、こうした大手企業はたったの8%。残りの92%は売上高が100億円に満たない小規模メーカーだ。
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