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一難去っても続く茨の道 東芝の行方

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米原子力事業での巨額損失リスクが発覚したのは2016年末。それから1年間、相次ぐ危機に翻弄されてきた東芝。17年も終わりになって、ようやく混乱は収まりつつある。

東芝は12月13日、半導体メモリ事業の売却をめぐって訴訟合戦となっていた米ウエスタンデジタル(WD)と和解した。中国などでの独占禁止法審査が残るため時期は未定ながら、メモリ事業売却が頓挫する事態は回避できそうだ。

12月5日には6000億円の第三者割当増資も完了している。これによって、一足先に18年3月末までの債務超過解消のメドをつけた。

メモリ事業の好調で今18年3月期の営業利益は過去最高の4300億円を見込む。にもかかわらず、最終損失は1100億円の赤字、18年3月末の債務超過額は7500億円に拡大する見込みだった。

この原因は企業会計と税務会計の違いにある。4300億円の営業利益に対する税金、さらに売却前提のメモリ事業の分社化に伴う税金が利益を圧迫する。前期、前々期で東芝は合計約1兆4000億円もの最終損失を計上したが、大半は子会社で法的整理を申請した米ウエスチングハウス(WH)関連。この再建計画が認可されておらず、税務上の損金となっていない。

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