人口流入が続く首都圏と異なり、都市部でもすでに人口減少の動きが見える関西。総務省が4月に発表した2016年10月時点の人口推計では、2府4県(大阪・京都・兵庫・滋賀・奈良・和歌山)のすべてで人口が減少した。ただ、ほかの都道府県からの転入者と転出者の差を総人口で割った「社会増減率」では、大阪府と京都府のみプラスとなり、関西地方でも格差が生まれている。
りそな総合研究所大阪本社の荒木秀之・主席研究員は、「全体として関西の人口は減っているが、大阪市や京都市といった『核』となるエリアに人が集中している」と、現状を解説する。
JR大阪駅、阪急・阪神の梅田駅が位置する北区や、「ミナミ」の中心である難波駅のある中央区、両区に隣接する西区といった大阪市中心部の人口は、12年から17年までに1割超増加。駅利用者増にもつながっている。
荒木氏は、「タワーマンションの増加などで都心部に人口が集中する流れは以前からあったが、これらの住民のニーズに応える形でスーパーなどが増えた。結果として住みやすさが向上し、さらに多くの人を集めている」と説明する。
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