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「皇帝政治」は続く 歴史に忠実な習近平

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  • 岡本 隆司 早稲田大学教育・総合科学学術院教授

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中国共産党党大会が10月24日、閉幕した。予想どおり習近平体制の強化を明らかにした、いわゆる「習氏一強」の結果である。終わってみて、どうか、と聞かれても、さほどの感興はない。いわば不感症になってしまったようでもある。

党大会が始まるかなり前から、そうした観測は大同小異だった。どのように制度をいじるのか、どんな人物を登用するのか、具体的な措置に関心が集まったのも、そのためだろう。その限りで報道はおびただしく、脈絡無しにたくさんの人名や専門用語が出てきて、いささかうんざりした。

日本の報道にうんざり

歴史しか知らない筆者からすれば、この党大会にさほどの違和感はなかった。むしろ報道が下馬評さながら、騒ぎすぎといった印象を受けている。首脳部の人事など、ずいぶん先走ったものもあった。

たとえば、開幕直前17日の毎日新聞である。習近平は「次世代指導者の陳敏爾・重慶市党委書記を国家副主席に内定させた」と報じ、「憲法改正を含む大規模な制度改革に取り組む」挙を避けて、「陳氏を後継ポストに据えることで、影響力を保持する道を選択したとみられる」と論評した。

けれども蓋を開けてみると、案に違って、陳敏爾の最高指導部入りは見送られた。少なくともこの記事に関するかぎり、けっきょく誤報だったわけである。

速報を尊ぶのは、このご時世わからないではない。けれども何をせずとも、すでに情報過多の時代である。よく吟味、整理してから伝えなくては、いたずらに読者をまどわすだけである。

感興を覚えなかったのは、そんな騒がしい報道に加え、党大会の経過・結果が、少なくとも筆者にとって、順当に失したからである。さながら習近平の「独演会」と評される今回の党大会は、活動報告を読み上げる演説が3時間以上に及んだ以外、意外感はごく乏しい。「社会主義の現代化強国」建設というのも、「中華民族」の「飛躍」というのも、従前の政権がすすめてきたと同時に、習近平自らもずっとアピールしてきたことであった。

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