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名門企業が抱える功罪 地方創生の足かせに?

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地方において中心的な役割を担っている都道府県や市町村には、必ずといっていいほど大きな名門企業が存在する。名門企業が事業を拡大してきたことで地域内に新たな雇用機会が創出され、都市圏全体からヒト、モノ、カネが集まった。それに伴ってサービス業が発展し、さらにそれらのサービスを自前で提供することで地域内に利益が回るという好循環を生み出してきた。

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名門企業があることで、東京をはじめとした大都市圏への人材や資本の流出が抑制され、地域内での再投資が行われやすい。税収にも大きく貢献する。

わかりやすい事例がトヨタ自動車のある愛知県だ。厚生労働省の賃金構造基本統計調査を見ると、2016年の都道府県別平均年収は全国3位の約536万円となっている。17年は愛知県内の54市町村のうち、総務省が予算配分する普通交付税交付金を受け取らない不交付団体が17に上り、税収もほかの地域よりも圧倒的に豊かだ。自動車を核としたトヨタの発展によって、地域全体が潤っているといっても過言ではない。

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