『マイホーム価値革命』を書いた牧野知弘氏に聞く 2022年、「不動産」の常識が変わる

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5年後にポスト五輪、生産緑地の宅地化、後期高齢者層の持ち家の大量賃貸化が重なり、不動産市場は激変するという。

5年後は“バラ色”  不動産がぐっと身近に

──「不動産」の常識が変わるのですね。

マイホーム価値革命―2022年、「不動産」の常識が変わる (NHK出版新書 519)
マイホーム価値革命―2022年、「不動産」の常識が変わる (NHK出版新書 519)(NHK出版/224ページ)書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします。

この本は30代、40代向けに書いた。この年代の方々に「もう5年我慢。今なぜ35年返済で定年退職後もローンを抱えてしまうような何千万円ものファイナンス計画を組むのか」と。5年後は“バラ色”。不動産がぐっと身近に感じられるようになる。

──路線価をはじめ土地の値上がりがはっきりしてきましたが。

今の値上がりは投資マネーが日本で「遊んでいる」からだ。日本にはオリンピックという大きなイベントが控える。外国人旅行者も増え、世界中から投資マネーが入ってきている。だが、投資には必ず引き際がある。東京オリンピック前後には利益を確定させ、不動産価格がいったんリセットされる。

その後に団塊の世代が75歳以上になり後期高齢者の数が増える。東京の郊外はニュータウンをはじめ高年齢者が土地を持っており、住宅相続の発生率も高まる。引き継ぐジュニアは、ライフスタイルが変わっていて夫婦共働き。ローンの返済能力も高く、都心のマンションに住み続け、もはや郊外から通勤しようとしない。郊外の住宅を買う人も少ないから賃貸に回す。郊外の不動産価値は下がる。

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