『衰退の法則』を書いた小城武彦氏に聞く 愛社精神が衰退を加速する

✎ 1〜 ✎ 122 ✎ 123 ✎ 124 ✎ 最新
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

平常時は一見円滑、自覚症状ないまま進行し、ある日突然牙をむくサイレントキラー。大手の破綻・優良13社を対象に、再生機構等が派遣した専門家や複数企業を知るOBなど87名にインタビューを実施。著者が破綻企業に見いだした共通要因に、あなたの会社は心当たりがないだろうか。

衰退の法則
衰退の法則(東洋経済新報社/362ページ)書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします。

──共通項の第一が、経営陣の予定調和的な意思決定だと。

ガチンコの議論をしない。いつも会議はシャンシャンで終わって、そうなるよう事前調整するのがミドルの仕事。経営会議の場で幹部同士がガチンコの議論をするのはよしとしないから、基本的に全会一致。事前に誰かから反対意見が出ようものなら、事務局から「オマエ、調整が足りない」と言われ、上程を先送りするわけですね。

全会一致にこだわるのは、やはりギスギスしないほうがいいという価値観が強いから。上位者が何か言って、みんなで「おっしゃるとおり」と過度に同調する。そして他部門の話には口出ししない。意見すべきときでも言わない。全体最適でなく部分最適になってる。

関連記事
トピックボードAD