私立医大では年間500万円の学費がかかる。留年や国家試験の落第は笑い事じゃない。
超難関といわれる医学部受験を乗り越えて大学医学部に入学すれば、ようやく医者への道が開けてくる。国内の大学医学部は6年制なので、現役合格すれば18歳で入学し、24歳で医師国家試験に合格、卒業するのが最短ルートだ。ところが、ある私立大学医学部の教育センター担当者は、「6年ストレート合格の学生は年々減っている」と明かす。
実は今、医学部生の留年者数が増加していることが、大学関係者の悩みの種となっている。全国医学部長病院長会議の調査によると、集計できる全53大学の1年次の留年者数は2015年度で260人。08年度からの医学部定員数増の影響を控除しても、留年者数は定員増前の1.63倍と急増しているのだ。
医学部は必修科目を一つでも落とすと留年になるなど、他学部と比べて進級条件が厳しい。特に2年次になると解剖学や生理学など膨大な情報量の基礎医学の講義が朝から夕方まで毎日入るようになり、脱落者が多く出てくる。
この記事は有料会員限定です。
東洋経済オンライン有料会員にご登録いただくと、有料会員限定記事を含むすべての記事と、『週刊東洋経済』電子版をお読みいただけます。
- 有料会員限定記事を含むすべての記事が読める
- 『週刊東洋経済』電子版の最新号とバックナンバーが読み放題
- 有料会員限定メールマガジンをお届け
- 各種イベント・セミナーご優待
無料会員登録はこちら
ログインはこちら