6年間の学費は私大で平均3200万円。一般家庭に捻出できるか。
現役の勤務医である山下進さん(仮名・40)は高校2年生の頃、将来医者になりたいという夢を抱いた。国立大学入試は学力で歯が立たず、できれば私立大学を狙いたい。しかし当時、私大医学部の学費は6年間で最低3000万円とされ、平均的なサラリーマンだった進さんの親に捻出できる額とは、どう見ても思えなかった。それでも親に相談すると、「学費は何とかする」というありがたい言葉をもらった。
二人兄弟で医学部に進んだのは進さんのみ。実際、医学部に合格した進さんは、親から3年分の学費を捻出してもらい、残りの3年間は奨学金を受給してしのいだ。
医師免許取得後は、大学病院に残ったが、旧研修医制度の時代だったため徒弟関係が残る職場で、月給は3万円程度とわずか。当然のように親元で生活した。
研修医時代は毎月5万円の奨学金返済は厳しかったが、今では内科医として後輩の指導にあたるまでに。結婚して子を持ち、マイホームも購入。毎月5万円の返済は続けている。
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