勤務医か開業医しかなかった医者の人生の選択肢が増えている。各分野で活躍する7人を訪ねた。
[産婦人科・大学講師]聖マリアンナ医科大 講師 戸澤晃子
子育てと3足のわらじ
世界で毎年約50万人が発症し、20万人以上が死に至るという子宮頸がん。妊娠、出産を控えた20~30代の発症者も多い「マザーキラー」撲滅のため、日夜戦っているのが、産婦人科医で聖マリアンナ医科大学の講師も務める戸澤晃子氏(44)だ。
戸澤氏は産婦人科を選んだ理由について、「内科的なことも外科的なことも一つの科で行い、一人の患者を一貫して診ることができる。患者さんに対し、おめでとうございますと言えることも魅力だった」と語る。
初期研修時代、自身と同年代の女性が若くして亡くなるのを目の当たりにし、婦人科悪性腫瘍の研究者の道を選んだ。
初期研修後、「武道でいえば他流を習得したかった」とあえて出身校ではない慶応義塾大学病院に。その後、「実臨床をしつつ基礎的な研究も深めたい」と、母校の聖マリアンナ医科大学に戻り、大学院を修了し医学博士となった。
現在、大学での研究内容は子宮頸がんとその緩和治療。「子宮頸がんについては、早期発見方法の開発をメインに研究している。究極は子宮頸がんの撲滅が目標。また、がんになってしまった人の苦痛を軽減してあげたい。特に日本人は我慢しがちであるため、痛み、吐き気などを緩和してあげられれば」と研究に励んでいる。
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