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KFC不買運動が空振り 反日デモ暴走とは大違い

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南シナ海での主張を全面的に退ける国際仲裁に中国は猛反発。呼応する形で提起された米外食チェーンへの不買運動はなぜ不発に終わったか。

中国では11都市でKFCに対する抗議活動が発生したが、広がりは限定的だ(湖北省宜昌の店舗)(Imaginechina/時事通信フォト)

南シナ海における中国の領有権を否定する国際仲裁に反発し、各地のケンタッキーフライドチキン(KFC)で発生した不買運動は、大きな広がりがないまま収束しつつある。かつて尖閣諸島「国有化」にまつわる反日デモで破壊活動が横行したのに比べると様変わりだ。今回の不買運動に対する市民の冷淡さは中国社会の成熟を感じさせる。

常設仲裁裁判所が中国敗訴の判決を下したのは7月12日。その後、河北省楽亭県のKFCで17日、「米、日、韓、フィリピン製品をボイコットせよ。祖先の顔に泥を塗るな」などと書いた横断幕を掲げた人々が店を取り囲み、気勢を上げる騒ぎが起きた。政府系シンクタンク、中国社会科学院の研究者がブログで不買運動を呼びかけたのがきっかけとされる。

この事件がメディアなどで報道されると、翌18〜19日にかけて、湖南省長沙や浙江省杭州、江蘇省揚州、山東省臨沂など全国の少なくとも11都市でKFCに対する抗議活動が発生。抗議の中身は各地とも店の前で横断幕を掲げて人々に入店しないよう呼びかけ、店内の客には店を出るよう説得するなどの行為が中心で、一部に営業を休止した店もあった。しかし、その後は地域的な広がりは見られず、7月24日現在、抗議行動は収束しつつあるもようだ。

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