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「トランプ現象」の末路 2016年の主役

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泡沫候補の下馬評を覆して大躍進(ロイター/アフロ)

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不動産投資で巨万の富を得た経営者のドナルド・トランプが2015年6月に共和党の大統領予備選挙に立候補すると表明したとき、共和党主流派は同候補を泡沫候補と見ていた。インターネット新聞のハフィントン・ポストは政治欄ではなく、娯楽欄で取り上げることを決めたほどだ。

だが大方の予想に反して、トランプは乱暴ともいえる語り口と煽情的なレトリックで支持率を高めていった。選挙や政治の専門家は、同候補の高支持率は長くは続かないとみていた。10月にコロラド州ボルドーで行われた共和党大統領候補の公開討論会でトランプの発言は精彩を欠き、支持率は落ち込んだ。このままじり貧に陥るかと見られていたが、その後盛り返しフロントランナーの地位を維持し続けている。

こうした状況を受け、トランプを無視し続けてきた共和党主流派も同候補を無視することができなくなっている。9月22日に共和党上院全国委員会のスタッフが、トランプが大統領候補に指名された場合を想定し、上院候補はどう選挙運動を展開すべきかを記した秘密文書を同委員会に提出している。メディアも「トランプが共和党大統領候補に指名されるかもしれない」という論調の記事を掲載し始めた。もはやトランプが無視できない存在となっているのは間違いない。

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