有料会員限定

成長の奥の手は海外? かんぽ生命、滑り出しは上々だが…

✎ 1 ✎ 2 ✎ 3 ✎ 4 ✎ 最新
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

有料会員限定記事の印刷ページの表示は、有料会員登録が必要です。

はこちら

はこちら

縮小
売り出し価格を大きく上回る初値をつけたかんぽ生命。成長路線への課題も多い(撮影:尾形文繁)

特集「保険動乱」の他の記事を読む

上々の滑り出しだといってよい。11月4日に日本郵政グループ3社(日本郵政、ゆうちょ銀行、かんぽ生命保険)が東証1部に上場し、3社とも売り出し価格を大きく上回る初値をつけた。とりわけかんぽはほかの2社に比べて売り出し株数が少ないという需給のよさにも支えられ、制限値幅の上限(ストップ高)まで買われ、売り出し価格を56%も上回った。その後の株価もおおむね堅調に推移している。

(撮影:尾形文繁)

かんぽは2005年に成立した郵政民営化関連法を受け、07年に発足した生命保険会社だが、源流は1916年に逓信省(当時)によって創業された簡易生命保険事業にさかのぼる。簡易に利用できる保険を安く国民に提供する事業であり、医師の診査を必要としないなどの「簡易」「小口」といった特徴はかんぽにも引き継がれている。

日本の生保市場におけるかんぽの存在感は圧倒的だ。総資産は前期14年度末で84.9兆円。ガリバーの名をほしいままにしてきた日本生命保険の62.2兆円を大きく上回り、全生保42社の総資産額合計の4分の1に迫る(図1)。

関連記事
トピックボードAD