
左から東京海上の永野毅、SOMPOの櫻田謙悟、MS&ADの柄澤康喜各社長(撮影:尾形文繁、梅谷秀司)
損害保険のメガ3グループによる海外保険会社の買収が一気に加速している。
6月、業界首位の東京海上ホールディングスは9400億円で米大手損保HCCフィナンシャルを買収、9月には、同2位のMS&ADホールディングスが6400億円で英アムリンの買収を決めた。共に両社にとって過去最大の海外買収だ。
これらの巨額買収に霞んでしまったが、損保ジャパン日本興亜ホールディングス(SOMPOホールディングス)も2014年に英キャノピアスを買収。15年にも仏の再保険大手の持分会社化の方針を発表した。後者は頓挫の可能性が高くなったが、海外事業で巻き返す構えは不変だ(図1)。
[図1]

国際潮流は大型化 英ロイズ市場で争奪戦
「これ以上リードを許すわけにはいかない」 MS&ADやSOMPOの動きの背景には、海外事業で独り勝ちを続ける東京海上への対抗心があるのは間違いない。ただメガ損保の海外買収が過熱する理由はほかにもある。一つはグローバルな株式・資本市場からの圧力の高まりだ。
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