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『ワーク・ルールズ!』『右傾化する日本政治』 『大江戸商い白書』『市場は物理法則で動く 』

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ワーク・ルールズ!―君の生き方とリーダーシップを変える
ワーク・ルールズ!―君の生き方とリーダーシップを変える(東洋経済新報社/584ページ)書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします。
Laszlo Bock●米グーグルのピープル・オペレーションズ担当上級副社長。世界70カ所以上のオフィスで働く6万人の「グーグラー」の人事を束ねる。米ポモナ・カレッジ評議員、ベンチャーキャピタルの出資を受けている企業数社の顧問や取締役も務める。

「最も働きたい会社」の 豊富な事例による職場論

評者 福山大学経済学部教授 中沢孝夫 

自分を成長させ成果を上げ続ける優れた人には、その働きにふさわしい処遇をして長期に働いてもらう。そして逆に、パフォーマンスの悪い人には、方法を示しながら努力と改善を促す、というのが人事の要諦だ。

『フォーチュン』が繰り返し「最も働きたい会社」と推賞しているグーグルの、人事制度を設計してきた著者による採用、業績評価、報酬、人材育成、組織運営などについての豊富な事例に基づく職場論だ。人事の客観性、公平性、そしてメンバーの企業へのロイヤリティをどのように育むか。あるいは、マネジャーによってチームの業績がよくも悪くもなること。さらに離職率。それぞれの改善方法などを読みながら「人事制度に国境なし」とうなずき、本書を読了した。基本は長期雇用にある。

1972年、ルーマニアに生まれ、家族で米国に逃れた著者が、GEなどを経て入社した2006年のグーグルの従業員数は6000人だった。その10年後は6万人である。急速に成長する企業の採用活動は戦場のようだ。効率よく、よい人を採用するのはどこでも大変だ。よい人材は限られている。

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