6月中旬まで高騰してきた上海株は一転して急落。その陰で日本が「失われた20年」の過程で苦しんだような債務デフレに中国が陥ったとの懸念が浮上している。
中国では株式市場の高騰が昨年から続いてきた。だが、実体経済の指標とはまったく連動していない。たとえば、1~5月の建設・設備投資を合わせた固定資産投資の伸びは前年比11.4%となり、2000年1~12月以来の低い伸びとなった。これまでの株高は不動産市場から流入した資金によって一時的に実現したものにすぎない、というのが大方の見方だ。
上海総合指数の急落を受け、銀行貸し出しの増大を狙った中国政府は、それまで金融機関の融資行動を縛っていた預貸比率規制を6月24日に撤廃。続いて28日には預貸基準金利と預金準備率を同時に引き下げる異例の措置を取った。
6月初めに中国の有力経済誌『新世紀』は、中国経済がすでに債務デフレ(デットデフレーション)の状態にあるのではないか、という問題提起を行った。債務デフレとは、企業などの抱える過剰な債務が原因となって経済が目詰まりを起こし、不況が広がっていく現象だ。
消費や輸出と異なり、投資の拡大は債務の拡大と不可分である。中国のような投資への依存度が高い経済は、資産価格の下落などによって債務の返済が焦げ付いてしまうリスクをつねに抱えているといってよい。
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