三井不動産 住友不動産
攻めて、攻めて、攻めまくる。大手不動産デベロッパーが果敢に都心再開発を仕掛けている。
大手町、日本橋、虎ノ門、渋谷。東京オリンピック景気を当て込んだ不動産デベロッパーが、企業が集積する都心エリアの開発に拍車をかけている。国家戦略特区を中心とした政府施策を絡めながら大型プロジェクトを敢行するが、思惑どおりに需要をつかめるとは限らない。過剰ともいえるビル供給は、限られたパイを奪い合う競争が激化することを意味するからだ。業界の盟主の座を懸けた「仁義なき戦い」が始まった。
「これはね、戦争ですよ」。目の前の巨大ビルを指さし、不動産業界関係者は語りだした。住友不動産が今年4月に竣工させた「東京日本橋タワー」のことだ。高さ180メートルの高層オフィスビルで、御影石張りを採用した外観が重厚感を漂わせる。
業界関係者をアッと言わせたのはその立地。三井不動産が本社を構える「三井村」のど真ん中。しかも、三井不の日本橋再開発の起点となった複合ビル「コレド日本橋」(2004年竣工)の真正面だ。
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