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巨大モール淘汰の時代へ 限界迎えた同質化競争

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大型商業モールの建設では中国は世界随一の激戦地だ。増えすぎたうえにテナントも似通っており、集客力は低下。市場には飽和感が漂っている。

大型モールがひしめき合う虹橋地区の商業施設「南豊城」。週末に訪れたが人影はまばらだった。(撮影::田中信彦)

中国で大型商業施設の過剰出店が深刻になりつつある。中国チェーンストア協会によると、2014年10月時点で中国には約3500カ所の大型ショッピングセンター(「購物中心」)があり、ここ数年、年率15%程度のペースで増加している。14~16年の3年間の大型商業施設の建設計画数で比較すると、世界の上位20都市のうち中国が13を占め、20年には全国で計1万カ所を超える見込みという。

中国最大の商業都市、上海でも状況は厳しい。南京西路や淮海路など中心部の有力モールは世界的なラグジュアリーブランドや個性的なショップを擁し比較的堅調だが、深刻なのは周辺部の商業施設だ。

たとえば、市の西郊、虹橋地区では従来、マレーシア資本の「パークソン(百盛)」や国有企業の「虹橋友誼商場」など百貨店形式の大型店舗が中心だったが、12年にパークソンが撤退、ビルごと大型モール「南豊城」に生まれ変わった。同年末には近くに上海高島屋が開業、翌13年秋にはフランスのLVMHグループによる高級モール、通称「LVビル」(「尚嘉中心」)が登場。そして14年暮れには地下鉄駅と直結した大型モール「金虹橋国際中心」が開業──と大激戦区となった。さらに地下鉄で1駅の中山公園駅周辺には圧倒的強さを誇る「龍之夢購物中心」など複数の大型モールがあり、そのすぐ北には売り場面積32万平方メートルと上海最大級の巨大モール「月星環球港」がやはり13年にオープンした。半径2キロメートルほどの範囲に売り場面積数万~30万平方メートル超の大型商業施設が10カ所以上も林立する状況だ。

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