棚上げになったNTT分割、ソフトバンクの誤算

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棚上げになったNTT分割、ソフトバンクの誤算

高速ブロードバンドを全世帯に普及させる「光の道」。その実現を目指す総務省の作業部会は11月22日、大臣らに提出する最終報告の概要をまとめた。

同部会で注目を集めていたのが、NTTが持つ光回線を他の事業者に公平に貸し出すための手段だ。同社は全国にある光回線の設備の大半を保有している。ソフトバンクはそれが光回線の価格を吊り上げ、高速ブロードバンド普及の妨げになっていると主張。NTTから光回線部門を分離・別会社化すれば、接続料を現在よりも大幅に安い月額1400円で提供できると訴えていた。

だが、作業部会の結論は「ノー」。NTTの光回線部門と他部門間での人事や情報の交流を禁止する機能分離案を採択するにとどまった。「ソフトバンクの試算が正しいかはわからないが、リスクは高い。政府が踏み込むべきでない」(構成員であるA・T・カーニーの吉川尚宏氏)。

当日、一般傍聴席で議論を見守ったソフトバンクの孫正義社長は「われわれの案をリングに上がらせないで、期限や目標のあやふやな機能分離案を不戦勝に持ち込んだ」と怒りをあらわにした。一方、NTTの鵜浦博夫副社長は翌23日、永田町の民主党議員会館で「光の道」推進策のレクチャーを実施。終了後は、最悪の事態を回避した安堵感からか「えらく振り回された」と本音を漏らした。

孤立したソフトバンク

「光の道」はもともと、原口一博前総務相が提唱した構想だ。経済成長の原動力になることを期待して今年初めに議論を本格スタート。孫社長は原口氏との蜜月関係を築きながら、光回線の別会社化へ突き進んできた。

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